ナラティブブランドは偶然ではなく構造でつくれる

ナラティブブランドは偶然ではなく構造でつくれる

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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて

美しい世界観のブランドストーリーを見ると、多くの方がこう思います。
これはセンスの問題だ
文章力がないと無理だ

しかし本質は違います。
ナラティブは感性ではなく、順番と構造で作ることができます。

では、どうやってつくるのでしょうか。

まず痛みの静止画を見つける

最初にやることは、商品説明ではありません。
機能の言語化でもありません。

最初は現代人の違和感を一枚の情景で切り取ることです。

前回でいえば、
夜23時、ブルーライトを消しても脳内が静まらない

このように、
✔ 時間
✔ 場所
✔ 心理状態
を具体化します。

ここがナラティブの核になります。

感情が動くブランドは、
“課題”ではなく“情景”から始まります。

機能ではなく儀式化する

次に考えるのは、
もし、その瞬間が救われるとしたら?
ここでやりがちなのが、機能改善の発想です。

× 保湿力を上げる
× ダメージ補修を強化する

ではなく、

〇 その行為を別次元に変える
〇 日常を“儀式”に昇華させる

と捉え直します。

前回の例では、
洗髪を三分間の茶室に変えました。

ここで重要なのは、

“商品を売る”から
“時間を設計する”へ視点を変えることです。

五感で構造化する
ナラティブは抽象だけでは成立しません。

五感で具体化します。
・触覚(ボトルの磁器の重み)
・聴覚(水琴窟の音)
・嗅覚(吉野の若枝の精油)
・視覚(墨色の佇まい)
五感があるから、物語は体験になります。
ここを曖昧にすると、
「雰囲気ブランド」になってしまいます。

精神性の軸を一本決める
物語の“思想”を定義します。

例:
剥離と回帰(Exfoliate to Essence)
ここで初めて言葉をつくります。

思想があるブランドは、
価格競争から離れます。

思想がないブランドは、
スペック比較に落ちます。

Nameless Enemy(構造の敵)を置く
個人を責めません。
敵は
「情報過多社会」
「ノイズ構造」
「常時接続文化」
です。

ブランドは救世主ではなく、
構造の歪みへの応答である必要があります。

世界観を海外に飛ばす
最後に、
「世界から見たらどう映るか?」
を想像します。

日本で当たり前の静寂が、
海外では最先端の精神性になる。

この“逆輸入構造”ができると、
ブランドは文化になります。

再現できるナラティブ設計式
ナラティブは次の順番で作れます。

・情景から始める
・行為を儀式に変える
・五感で具体化する
・精神哲学を一本通す
・構造の敵を置く
・文化へ拡張する

この順番を守れば、
誰でも“物語を持つブランド”を構築できます。

最後に問いかけます。

あなたのブランドは、
「商品」を売っていますか?
それとも「時間」を設計していますか?

もし後者を目指すなら、
物語は必須です。

そして物語は、設計できます。

次は、あなたのテーマで
情景を一枚、描いてみませんか?

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東洋経済オンライン掲載 記事
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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ルーチェ代表取締役   年商600億円の上場企業の通信販売会社 で販売企画から債権回収のまで16年経験。 その後、化粧品メーカーの中核 メンバーとして5年マーケティングに参画。 大手エステ系企業の通販ビジネスのサポート で200%売上アップ。 ニュージーランドのシンボルフルーツ企業の 販促支援でレスポンス率を2倍アップ。 某健康食品会社の事業開発及び通販支援で 新規会員数が2,000名増加など、 通販ビジネスと、売れる商品開発のプロ として誰もが知る有名企業の ヒット商品の誕生に多数関わる。 売れる商品を発掘し、ヒット商品に変える 独自メソッド 「ダイレクト通販マーケティング理論」 を提唱。 中小企業から中堅企業をメインに、 企業に眠る“売れる商品”の発掘を数多く サポートしている。 国内の注目ビジネスモデルや経営者に焦点を 当てたテレビ番組「ビジネスフラッシュ」に出演。 また、著書にはベストセラーとなった、 伝説の通販バイブル(日本経済新聞出版社)がある。