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「売れないを売れるに変身させる」をテーマに
通販プロデュース業と通販専門のコンサルティング業
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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
単品リピート通販で東証グロース上場を果たしたビタブリッドジャパンの事例を、自社EC・定期購入モデル・ストック型収益・垂直展開の観点で解説。商品を増やさずLTVを積み上げる通販設計の順番を、実在データで整理します。
「商品を増やせば売上が伸びる」。
この当たり前を、いったん疑うところから今日の話は始まります。
2026年4月、1商品を軸にした通販企業が東証グロース市場に上場しました。
その中身を見ていくと、単品リピート通販の強さが、はっきりと数字で見えてきます。
現状の課題|品揃えを広げるほど、1商品が薄くなる
売上が伸び悩むと、多くの会社は新商品の追加に向かいます。
しかし新商品は、開発・広告・在庫のすべてをゼロから積み増す投資です。
その結果、主力商品に注ぐべき力が分散し、どの商品も中途半端になりがちです。
この「分散の罠」と反対の道を選んだのが、ビタブリッドジャパンでした。
1商品を深く売る設計が、どこまで通用するのか。
その答えが、上場という形で示されました。
ビタブリッドジャパンが4月2日、東証グロース市場に新規上場した。2025年2月期業績は、売上高が前期比7.2%増の126億2230万円、経常利益が同30.8%減の6億7576万円、当期純利益が同36.0%減の4億5972万円だった。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「東証グロースに新規上場した売上100億円超のリピートEC企業ビタブリッドジャパンのビジネスモデル+業績まとめ」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/04/03/15862
売上は126億円規模に届いています。
利益は前期から減っていますが、注目したいのは売上を生む構造のほうです。
なぜ今か|「ストック型収益」が経営の安定を決める時代
広告費が上がり続けるいま、1回売って終わりのモデルは利益が残りにくくなっています。
だからこそ、継続購入で積み上がる「ストック型収益」が経営の柱になります。
販売経路は、自社ECサイトを主軸にした定期購入型のリピート通販が中心。Web、電話、ハガキなど複数の受注経路を持ち、継続購入によってストック型収益を積み上げる構造を採る。定期購入により顧客継続率の高さを確保し、安定的な利益創出と成長投資の原資確保につなげている。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「東証グロースに新規上場した売上100億円超のリピートEC企業ビタブリッドジャパンのビジネスモデル+業績まとめ」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/04/03/15862
ポイントは、自社ECを主軸に据えていることです。
モールではなく自社で顧客との関係を握るから、定期購入の設計を自由に磨けます。
さらに受注経路がWeb・電話・ハガキと複数ある点も見逃せません。
入口を増やすことが、年齢や生活の違うお客様を取りこぼさない継続率の土台になります。
解決の方向性|1商品を「資産」に変える
単品リピート通販で伸びる会社は、主力商品を「関係の起点」として扱います。
その積み重ねが、累計の数字に表れます。
「ビタブリッドCフェイス」は2026年1月末時点で累計販売数479万個、累計顧客数90万人に達しているという。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「東証グロースに新規上場した売上100億円超のリピートEC企業ビタブリッドジャパンのビジネスモデル+業績まとめ」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/04/03/15862
累計顧客90万人は、短期間で生まれた数字ではありません。
ビタブリッドジャパンは2014年4月、PR会社ベクトルの100%子会社として設立。設立当初は、ビタミンCを長時間安定化させる技術を活用したスキンケア商品「ビタブリッドCフェイス」などの販売を中心に展開してきた。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「東証グロースに新規上場した売上100億円超のリピートEC企業ビタブリッドジャパンのビジネスモデル+業績まとめ」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/04/03/15862
1つの技術・1つの主力商品を、10年かけて顧客資産に変えてきたわけです。
しかも主力のサプリ「ターミナリアファースト」は、機能性表示食品という形で価値を言葉にしています。
効果を実感しやすい商品ほど、定期購入の継続率を支えやすくなります。
実感が、次の1回を呼び込むからです。
これは「ミニマム通販」の考え方とも重なります。
小さく始めて、確かめながら1商品を深く育てる順番が、後から大きく効いてきます。
今日から動ける一手|「垂直 → 水平」の順番を守る
同社の成長戦略は、順番がとても明快です。
今後の成長戦略として、1商品あたりの売上高拡大(垂直展開)、商品ラインナップの充実(水平展開)で、事業成長を実現する。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「東証グロースに新規上場した売上100億円超のリピートEC企業ビタブリッドジャパンのビジネスモデル+業績まとめ」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/04/03/15862
先に垂直展開で1商品を売り切り、そのあとで水平展開に進む。
この順番を守ることが、リスクを抑えながら伸びる近道です。
今日からの一手は、主力1商品のF2転換(2回目購入)と定期引き上げの数字を、1つだけ取り出して見ることです。
主力1商品の数字が見えると、広告費をどこへ振り向けるべきかも自然に決まってきます。
数字を持たないまま品揃えを広げると、改善の打ち手が散らばってしまいます。
新商品を考えるのは、その数字を改善してからでも遅くありません。
通販の本質を「お客様と長く続く関係を育てること」と置く拙著『伝説の通販バイブル』の主題に照らしても、
1商品を深く売る設計は王道といえます。
まとめ|「広げる」前に「深める」
単品リピート通販の勝ち筋は、商品数ではなく1商品の深さにあります。
見込み客を新規顧客に変え、継続購入で優良顧客へ育てる。
この階段を1商品で上りきった会社が、上場規模のストック型収益を手にしていました。
1商品を売り切る力は、次の商品を出すときの土台にもなります。
垂直で稼いだ利益とデータが、水平展開のリスクを下げてくれるからです。
あなたの主力商品にも、まだ深める余地は残っているはずです。
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