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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
開封体験は購入後に顧客が最初に触れる顧客体験です。
カウネットが8月5日に発足した「ハコ活。研究所」を題材に、
パッケージの小さなストレスがリピートとファン化を妨げる構造と、
箱・同梱物を顧客接点として設計し直す実践手順を解説します。
小さな通販・D2C事業者こそ取り組みやすい改善策をまとめました。
突然ですが、質問です。
あなたは自社の商品を、顧客と同じ条件で注文して開けたことがありますか。
即答で「はい」と言える方は、実は少数派です。
今日は、開封体験という見落とされがちな顧客体験の話をします。
題材は、BtoB通販大手カウネットが発足させた「ハコ活。研究所」です。
大手通販が「箱の研究所」を作った理由
まず、事実関係を押さえましょう。
コクヨ傘下でBtoB通販を展開するカウネットは8月5日、箱や袋などのパッケージの価値を見直す取り組みとして「ハコ活。研究所」を発足した。初年度は「開けやすさ」を研究テーマに掲げ、梱包の使い勝手を改善することで、業務効率化や廃棄物削減などにつなげる。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「”ハコ活”って何? 箱や袋などのパッケージ価値を最大化するカウネットの「ハコ活。研究所」とは」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/08/10/16547
研究所と聞くと大げさに感じるかもしれません。
しかし発足の背景には、顧客の声の地道な分析がありました。
“ハコ”に関する顧客の声を分析したところ、「コピー用紙の空き箱が丈夫で再利用しやすい」といった好意的な評価がある一方、「テープが剥がしにくい」「ミシン目が切りにくい」など、開梱時の使い勝手に関する課題も見えてきたという。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「”ハコ活”って何? 箱や袋などのパッケージ価値を最大化するカウネットの「ハコ活。研究所」とは」/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/08/10/16547
箱の使い勝手は、顧客が毎回必ず体験する接点です。
そこに小さなストレスがあれば、注文のたびに不満が積み重なります。
カウネットはこの構造に気づき、組織として向き合うことを決めたのです。
開封体験が軽視されると何が起きるか
通販の売り場では、広告・LP・カートまでは熱心に改善されます。
一方で、購入後の体験は「出荷したら終わり」になりがちです。
しかし顧客から見れば、商品との出会いは玄関先の箱から始まります。
開けにくい箱、雑に詰められた緩衝材、読まれない同梱物。
これらは商品評価の前に、体験の評価を下げてしまいます。
カウネットの商品開発部長のコメントが、この構造を端的に表しています。
「開けにくい」「取り出しにくい」「解体しづらい」といった小さなムダとストレスは、毎日の業務の中で積み重なる。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「”ハコ活”って何? 箱や袋などのパッケージ価値を最大化するカウネットの「ハコ活。研究所」とは」(MD本部 商品開発部 部長 青井宏和氏コメント)/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/08/10/16547
BtoBで起きていることは、BtoCの通販・D2Cでも同じように起きています。
小さなストレスの放置は、リピート率をじわじわ下げる見えない敵なのです。
箱を顧客接点に変える実践手順
ここからは、私がおすすめする実践手順を3段階で紹介します。
第1段階は、自社購入テストです。
自社の商品を顧客と同じ条件で注文し、自分の手で開けてみます。
テープの剥がしやすさ、取り出しやすさ、箱の畳みやすさを点検します。
感じたストレスを書き出せば、それがそのまま改善リストになります。
第2段階は、開封順序の設計です。
箱を開けた顧客の視線が、何に最初に触れるかを意図的に決めます。
挨拶状が先か、商品が先か、使い方ガイドが先か。
開封の数十秒を1本のストーリーとして組み立てるのです。
第3段階は、再利用と余韻の設計です。
カウネットが2017年から続ける「ハコ活。」の発想はここに通じます。
捨てられる箱ではなく、取っておきたくなる箱には接触時間が生まれます。
接触時間が伸びれば、ブランドの想起も自然に増えていきます。
私の実務経験から
私は前職の通販会社時代から、同梱物と購入後体験の設計を重視してきました。
拙著『伝説の通販バイブル』でも、商品単体ではなく
購入後の体験までを含めて通販の設計図を描く考え方を整理しています。
100日ファン化計画という私のフレームでは、
購入直後の体験を最重要フェーズと位置づけています。
期待が最高潮の開封の瞬間にストレスを与えるか、感動を与えるか。
この分かれ道が、2回目購入率とファン化の速度を大きく左右します。
開封体験の改善は、広告費を1円も増やさずにLTVを伸ばせる打ち手です。
まとめ
箱は梱包材ではなく、購入後最初の顧客接点です。
カウネットは顧客の声から課題を拾い、研究所という形で本気の改善に乗り出しました。
小さな会社こそ、1箱ずつ丁寧に設計できる強みがあります。
まずは自社購入テストから始めて、開封体験を顧客接点に変えていきましょう。
関連記事として、購入後体験・同梱物設計
100日ファン化計画の過去記事もあわせてご覧ください。
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ほとんどのネット通販の企業は、更なる成長を行っていくうえでステージごとに
実行すべき施策とKPIの抜け・漏れがあるため全体的な6ステップを踏む事ができていません。
・ネットでスタートしているので紙媒体の同梱物の制作の作り込みが甘い
・カスタマージャニーが完結されていないのでリピート率が上がらない
・CRMにビッグデータ・AIを活用していないので自社の商品を買う事が前提で組んでいる
・広告のみに依存しているので自然検索からの流入がない
このような問題からの課題発見から改善策の提案から実行まで
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東洋経済オンライン掲載 記事
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