武内製薬ザプロが販売1万個を突破した新販路設計の手順

武内製薬ザプロが販売1万個を突破した新販路設計の手順

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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて

TikTok Shop活用はフォロワーの少ない通販企業にこそ向いています。
武内製薬「ザプロ」はフォロワー5000人未満のクリエイター約400件へのアプローチから、
TikTok Shopで販売1万個を突破しました。

事例をもとに、新販路の参入手順と集めたあとのリピート設計を解説します。

「新しい販路に挑戦したいが、SNSのフォロワーがいない」。
この悩みで足が止まっている通販企業に、今日はよい判断材料をお届けします。

2026年8月11日公開の決算インタビューと、その裏側にある販売戦略の記事を分解します。

決算に「TikTok Shop増収寄与」と書かれる時代になった

状況から整理します。
TikTok Shopは、動画プラットフォーム上でそのまま商品を買える新しいECサービスです。

日本での本格始動は2025年6月30日ですから、まだ1年あまりの若い販路です。
その若い販路が、年商50億円企業の決算コメントに登場しました。

自社ブランドおよびOEM受託事業を展開する武内製薬の増収が続いている。2026年3月期の売上高は、前期比10%増の50億円を超えた。ECも好調で、「TikTok Shop(TTS)」が、ECの増収に寄与したという。

出典:日本ネット経済新聞「【EC事業が好調】武内製薬、前期売上50億円超 『TikTok Shop』が増収に寄与」/ https://netkeizai.com/articles/detail/19534

モールと広告に次ぐ3本目の集客経路として、無視できない存在になりつつあります。

フォロワー5000人未満と組む、という逆転の発想

問題は、多くの会社が「フォロワーがいないから無理」と参入前にあきらめていることです。
武内製薬のプロテインブランド「ザプロ」は、この前提を逆手に取りました。

「ザプロ」は、フォロワー数に依存しない新しいSNS販売モデルを採用している。TikTokのアルゴリズムを活用し、フォロワー数が少なくても「刺さる動画」であれば一気に拡散される仕組みを利用している。

出典:日本ネット経済新聞「武内製薬、プロテイン『ザプロ』がTikTok Shopで販売数1万個を突破」/ https://netkeizai.com/articles/detail/17820

具体的な数字も公開されています。

「ザプロ」は、フォロワー数5,000人未満のクリエイターにアプローチし、自然な発信を増やす戦略を取った。その結果、約400件のアプローチから40本の動画が投稿され、1本が200万回再生を突破した。この動画をきっかけに売上が急拡大し、短期間で約1,000個の販売を達成した。

出典:日本ネット経済新聞「武内製薬、プロテイン『ザプロ』がTikTok Shopで販売数1万個を突破」/ https://netkeizai.com/articles/detail/17820

この記事は武内製薬の発表を基にしたもの(制作にAI活用と注記あり)ですが、設計思想は明快です。

第1に、有名人ではなく小さなクリエイターと組むこと。
第2に、約400件→40本という打率1割を前提に、母数で勝負すること。
第3に、台本で縛らず「自然な発信」を増やし、アルゴリズムに評価される素材を集めることです。

新販路の挑戦を支えるのは、リピートの土台

見落とされがちなのが、同社の決算構造です。
小倉由渡社長はECとOEMの比率を次のように説明しています。

ざっくり言うと「ECが65%、OEMが35%」くらいの割合だ。比率としてはOEMが年々高まってきている状況だ。

出典:日本ネット経済新聞「【EC事業が好調】武内製薬、前期売上50億円超 『TikTok Shop』が増収に寄与」/ https://netkeizai.com/articles/detail/19534

そして、OEMが伸びる要因の筆頭に挙がったのがリピートでした。

1つは既存のお客さまによるリピートの積み上げだ。長くお付き合いいただいているお客さまが売り上げを伸ばされ、それに伴って当社の受託額も引き上がっている。

出典:日本ネット経済新聞「【EC事業が好調】武内製薬、前期売上50億円超 『TikTok Shop』が増収に寄与」/ https://netkeizai.com/articles/detail/19534

新販路で攻められる会社は、リピートで守れている会社です。
TikTok Shopで集めた新規のお客さまも、フォローの設計がなければ1回買って終わりです。

集める入口が新しくなっても、リピートへ育てるCRMの原則は変わりません。

TikTok Shop参入の3ステップ

手順に落とします。

ステップ1は、クリエイターのリストアップです。
自社商品を実際に使ってくれそうな、フォロワー5000人未満のアカウントを10人選んでください。

大切なのは有名さではなく、商品との相性と発信の自然さです。

ステップ2は、依頼文の設計です。
台本を渡さず「商品をお送りするので、感じたままに紹介してください」と依頼してください。

返答率は1割程度を前提に、リストは継続的に増やしていきます。

ステップ3は、出口の設計です。
TikTok Shop経由の新規顧客に送る最初のフォロー導線を、購入前に用意しておいてください。

同梱物・メール・LINEのどれでも構いません。

新販路で集めて、CRMで育てて、リピートの土台を厚くする。
その土台が、次の新販路への挑戦資金になります。

この循環こそが、小さな会社が販路を増やしながら成長する順番です。

まとめ

TikTok Shopは、フォロワー資産ではなく動画単位の反応で勝負が決まる販路です。
武内製薬はフォロワー5000人未満のクリエイター×母数の設計で1万個を売り、決算の増収寄与まで育てました。

挑戦を支えていたのは、既存客のリピートという足腰です。
ファネルで言えば〔見込み客→新規顧客〕の入口を増やし、
〔新規顧客→リピート顧客〕の階段で受け止める設計です。

関連記事では、CRM設計の基本手順や、
新規客の初回フォローの作り方も解説しています。

あわせてお読みください。

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ルーチェ代表取締役   年商600億円の上場企業の通信販売会社 で販売企画から債権回収のまで16年経験。 その後、化粧品メーカーの中核 メンバーとして5年マーケティングに参画。 大手エステ系企業の通販ビジネスのサポート で200%売上アップ。 ニュージーランドのシンボルフルーツ企業の 販促支援でレスポンス率を2倍アップ。 某健康食品会社の事業開発及び通販支援で 新規会員数が2,000名増加など、 通販ビジネスと、売れる商品開発のプロ として誰もが知る有名企業の ヒット商品の誕生に多数関わる。 売れる商品を発掘し、ヒット商品に変える 独自メソッド 「ダイレクト通販マーケティング理論」 を提唱。 中小企業から中堅企業をメインに、 企業に眠る“売れる商品”の発掘を数多く サポートしている。 国内の注目ビジネスモデルや経営者に焦点を 当てたテレビ番組「ビジネスフラッシュ」に出演。 また、著書にはベストセラーとなった、 伝説の通販バイブル(日本経済新聞出版社)がある。