ジョブ理論を活用した新商品開発のステップは

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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて

1. 顧客のジョブを特定する
顧客が特定の状況で何を達成しようとしているのかを明確にする。

質問:
・顧客が現在抱えている不満は何か?
・顧客がどのような進歩を求めているのか?
・顧客が現在、どのような方法でジョブを達成しようとしているのか?

例(食品業界)
・ジョブ:「忙しい朝でも栄養バランスを崩さず、手軽に朝食をとりたい」
・現在の代替手段:コンビニで菓子パンを買う、プロテインバーを食べる

2. ジョブが発生する状況(Situation)を深掘りする
ジョブを達成したいと思う瞬間を理解し、それをトリガーにする。

質問
・そのジョブが発生する典型的なシチュエーションは?
・どんな時間帯や場所で発生するのか?
・どのような心理状態のときに発生するのか?

例(食品業界)
状況:「朝、家を出る直前で時間がない」「健康に気を使っているが準備する余裕がない」

3. 現在の代替品(コンペティター)を把握する
顧客は既に何かしらの方法でジョブを達成しようとしているため、現在の選択肢を分析する。

質問
・既存の代替品にはどのようなものがあるか?
・それらにはどんな不満や改善点があるか?
・なぜそれらを選んでいるのか?

例(食品業界)
代替品:コンビニのパン → 「手軽だけど栄養が偏る」
プロテインバー:「持ち運びしやすいが、味や満足感に欠ける」

4. 新商品が顧客のジョブをどのように解決するかを設計する
顧客が既存の代替品では満たされないジョブを、自社の商品でどう解決するのかを明確にする。

質問
・どのような新しい価値を提供できるか?
・どうすれば既存の代替品と差別化できるか?
・どのように顧客に「雇用(Hiring)」してもらえるか?

例(食品業界)
・新商品コンセプト:「片手で食べられて、栄養バランスがよく、満足感もある朝食スナック」
・差別化ポイント:「低GI・高タンパク・腹持ちの良さ」「持ち運びやすいパッケージデザイン」

5. 「雇用(Hiring)」を促すためのコミュニケーションを設計する
顧客がジョブを達成するために商品を「雇う」理由を明確に伝える。

質問
・顧客はどのような言葉でジョブを説明するか?
・どのような状況で購入を決断するか?
・どんなメッセージが一番刺さるか?

例(食品業界)
広告メッセージ例:「忙しい朝、あなたの時間を奪わず、栄養もしっかり。手軽に健康習慣を。」
購入を後押しする要素:「朝のルーティンに最適なサイズ感」「ワンハンドで食べられる利便性」

まとめ
新商品開発を成功させるには、ジョブ理論に基づいて
「顧客が何を成し遂げたいのか(ジョブ)」を明確にします。

そのジョブを解決する手段として商品を設計することが鍵です。
また、顧客が商品を「雇う(Hiring)」瞬間の状況を深く理解し、
的確なコミュニケーションを行うことで、購買につながる確率を高めることができます。

このフレームワークを活用すれば、より顧客の課題に寄り添った商品を開発し、
市場での成功率を高めることが可能になります。

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ルーチェ代表取締役   年商600億円の上場企業の通信販売会社 で販売企画から債権回収のまで16年経験。 その後、化粧品メーカーの中核 メンバーとして5年マーケティングに参画。 大手エステ系企業の通販ビジネスのサポート で200%売上アップ。 ニュージーランドのシンボルフルーツ企業の 販促支援でレスポンス率を2倍アップ。 某健康食品会社の事業開発及び通販支援で 新規会員数が2,000名増加など、 通販ビジネスと、売れる商品開発のプロ として誰もが知る有名企業の ヒット商品の誕生に多数関わる。 売れる商品を発掘し、ヒット商品に変える 独自メソッド 「ダイレクト通販マーケティング理論」 を提唱。 中小企業から中堅企業をメインに、 企業に眠る“売れる商品”の発掘を数多く サポートしている。 国内の注目ビジネスモデルや経営者に焦点を 当てたテレビ番組「ビジネスフラッシュ」に出演。 また、著書にはベストセラーとなった、 伝説の通販バイブル(日本経済新聞出版社)がある。