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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
定期解約率を下げるには、解約理由のトップが「商品が余っている」である事実を起点に、
お休み制度・商品理解・解約阻止指標の3点を改修することが近道です。
本記事ではオイシックスの解約率2割低減事例と化粧品通販E社のお休み制度活用事例を解説し、
設計士の視点でD2C通販の継続率改善手順をまとめます。
定期解約率を下げる議論は、価格や効果論に偏りがちです。
しかし、現場のデータが示す解約理由トップは「商品が余っている」です。
本記事では、ファネル設計士の視点から、定期解約率を下げる3つの一手──お休み制度の活用設計、
商品理解の継続発信、解約阻止指標の見直し──を、実証データとセットで解説します。
定期解約率の議論は「商品余り問題」から始める
定期解約率を語るとき、多くの現場で最初に上がるのは「値段が高い」「効果を感じない」です。
しかし、その手前にもっと大きな解約理由が存在します。
売れるネット広告社が調べたところ、単品通販(D2C)の定期コース(サブスク)解約理由のトップは
ズバリ「商品が余っている」であった!!普通に考えれば、「体・肌に合わない」「使用感が好みでない」など、「商品が気に入らない」という理由がトップにきてもおかしくないが、「体・肌に合わない」はわずか25%で、「商品が余っている」(60%)の半分以下なのである!
出典:日本ネット経済新聞「定期(サブスク)の解約理由トップは『〇〇』 解約防止でLTVアップ【単品通販(D2C)】」加藤公一レオ氏連載/ https://netkeizai.com/articles/detail/4726
このデータは、定期解約率の論点を「商品の良し悪し」から「消費ペースと配送ペースのズレ」へ移すための一次的根拠です。
通販総研も、同じ構造を観察しています。
多くの会社において定期コース解約理由の1位は「余っている」です。なぜ余るかというと消費してないからです。商品の使用が習慣化してないお客様の場合、どうしても使用頻度が少なくなりがちなことから商品は余ってしまいます。
出典:通販総研「定期コースの解約率を下げる3つのポイント」
https://tsuhan-soken.com/ec-column/repeater/how-to-stop-churn/
定期解約率を下げたいなら、まずは「商品余り問題」を解消する設計に投資すべきです。
ここを外した施策は、効果が見えにくく、CRM予算が空回りします。
「お休み制度」をLTV最大化の継続インフラに位置づける
お休み制度は、多くのD2C通販で「解約電話の引き留めツール」として運用されています。
しかし、本来の役割はまったく違います。
化粧品通販会社E社では、分析をした結果、定期コースをお休みしながら利用しているお客様のLTVが高いことが判明しました。商品を気に入っているお客様が上手にお休み制度を利用しながら続けていることがわかり、解約のお電話で無理に引き留めをするのではなく、
お休みの提案をするようにいたしました。出典:通販総研「定期コースの解約率を下げる3つのポイント」
https://tsuhan-soken.com/ec-column/repeater/how-to-stop-churn/
お休み制度は「離脱の緩衝材」ではなく「優良顧客がLTVを伸ばす正規の継続インフラ」です。
ファネル設計士の視点で運用設計をするなら、3つの実装ポイントがあります。
1つ目、定期2回目発送の3日前にLINEまたはメールで「次回お届け予定」と「お休み・周期変更ボタン」を提示する。
2つ目、解約電話の応対トークから「無理な引き留め」をなくし、「お休み・周期変更の提案」を一次選択肢に置く。
3つ目、お休み復帰したお客様の継続率を別軸で計測し、お休み活用層をロイヤル顧客として可視化する。
ここまで設計して、お休み制度は初めてLTV最大化の武器になります。
事前確認設計で定期解約率を2割下げたオイシックスの事例
オイシックスの事例は、お休み制度とは別の角度から、定期解約率改善の本質を示しています。
オイシックスの定期配送では、商品発送前に注文内容を変更・キャンセルできるが、(本当は変更したかったのに)変更なしのままで届けられてしまうことが解約につながる要因だと、データから分かった。(西井氏)
そこで、「注文変更期限を10時へと遅くする」や「締め切り前にメールを出す」といった施策を実行。現在は、LINEでも事前確認の連絡を送っているそうです。
これらの施策を実行した結果、解約率/離脱率がなんと2割ほど下がりました。
出典:FiNE by Findstar GROUP「定期購入サービスで解約率(離脱率)を下げるための、改善事例3選」
週刊東洋経済2017.6.3号の同社CMO西井敏恭氏の発言を引用
https://www.tsuhan-marketing.com/blog/offlinecrm/subscription_improvementcase
「変更したかったのに、変更しないまま届いてしまった」。
このギャップが、定期解約率を裏側から押し上げています。
事前確認のひと手間を、LINEやメールで設計する。
これだけで定期解約率が2割改善する余地が、自社のCRMにも眠っている可能性があります。
解約阻止指標を「阻止件数」から「阻止後30日継続率」へ
解約阻止のKPI設計を誤ると、コスト構造が崩れます。
化粧品通販会社F社では外部のコールセンターに解約阻止を依頼し、阻止1件につきインセンティブを払っていました。しかし、実態を調べたところ解約阻止したお客様の多くが次のお届け前に再度解約の電話をしてきていて、結果としては解約阻止があまりできてない中、インセンティブだけ発生していました。
出典:通販総研「定期コースの解約率を下げる3つのポイント」
https://tsuhan-soken.com/ec-column/repeater/how-to-stop-churn/
解約阻止のインセンティブは、阻止件数ではなく「阻止後30日継続率」に紐付ける。
これだけで、無理な引き留めによるブランド毀損とインセンティブの空回りが、同時に消えます。
ファネル設計の視点で言えば、阻止対応の評価指標は「離脱→継続」フェーズの質を計測するKPIに置き直すべきです。
ファネル視点で組み直す継続率改善の3つの優先順位
定期解約率を下げる優先順位は、3つに集約できます。
第一に、商品余り問題を解消するCRM設計(事前告知・周期変更・お休み制度)。
第二に、商品理解と正しい使い方の連続発信(同梱物・フォローメール・LINE)。
第三に、解約阻止のKPIを「件数」から「阻止後30日継続率」へ変更する。
ファネルの視点では、定期解約率の改善はCRMフェーズの「優良顧客→ロイヤル顧客」の階段設計そのものです。
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・ネットでスタートしているので紙媒体の同梱物の制作の作り込みが甘い
・カスタマージャニーが完結されていないのでリピート率が上がらない
・CRMにビッグデータ・AIを活用していないので自社の商品を買う事が前提で組んでいる
・広告のみに依存しているので自然検索からの流入がない
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