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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
AI投資とは、生成AIに投じたお金と時間を成果へ変える設計です。
道具を導入することが、AI投資ではありません。
まず、いま起きていることを確認します。
たしかに、業務は速くなりました。
しかし、売上が動いた実感がありません。
つまり、速さと成果のあいだに差があります。
そこで今日は、その差を5つの手順で埋めます。
なお、数字はすべて発表元の資料で照合しました。
AI投資とは何か、いま何が起きているのか
まず、9月3日に公表された調査を見ます。
対象は、マーケティング業務に従事する1,037名です。
生成AIの最も多い貢献は「業務効率化に貢献」34.6%、次いで「マーケティングKPIに貢献」27.3%
出典:株式会社Macbee Planet「生成AIの事業成果への貢献調査」(2026年9月3日発表)
つまり、3社に1社が速さを実感しています。
ここまでは、順調に見えます。
ところが、その先の数字が違いました。
実際、事業成果まで届いた割合は大きく下がります。
「短期的な事業成果に貢献」15.5%、「中長期的な事業成果に貢献」8.6%。到達は合計24.1%
出典:同上
要するに、4社に1社です。
しかも、投資そのものは止まりません。
今後12カ月で生成AI関連の投資を増やす、または新規に始める予定は88.4%
出典:同上
なぜなら、期待だけは高いままだからです。
そのため、AI投資は増え続けています。
手順1 浮いた時間を、時間として数える
まず、最初にやることを決めます。
それは、ツールを増やすことではありません。
そこで、AIで浮いた時間を数えます。
実は、3社に2社は浮いた時間が見えていません。
つまり、効率化を実感したのは34.6%だけでした。
だから、残りは使い道も決められません。
まず、今週1週間で結構です。
そのうえで、任せた作業と短くなった分数を書き出します。
たとえば、週に3時間でも構いません。
数えた瞬間に、それは投資の原資へ変わります。
手順2 浮いた時間の行き先を、先に1つ決める
次が、いちばん大事な手順です。
なぜなら、浮いた時間は放っておくと消えるからです。
実際、空いた時間は別の作業に吸われます。
そのため、行き先を先に決めておきます。
おすすめは、買っていただいたあとの接点です。
つまり、初回購入から7日目、30日目、100日目です。
まず、この3つから1つだけ選びます。
そして、浮いた3時間を毎週そこへ入れます。
3時間あれば、初回のお客様20名に手紙は書けます。
ただし、AIに書かせるのではありません。
むしろ、AIが空けた時間であなたが書きます。
だからこそ、100日ファン化計画が動き出します。
手順3 AIには「誰に送るか」を選ばせる
そのうえで、AIの使いどころを変えます。
多くの会社は、AIに文章だけを書かせています。
しかし、届く相手が違えば意味も変わります。
実際、調査では相手による差が出ていました。
「マーケティングKPIに貢献」はBtoC企業30.1%、BtoB企業24.4%
出典:株式会社Macbee Planet(2026年9月3日発表)。
つまり、同じAIでも効き方が違います。
そこで、AIには名簿を割る仕事を任せます。
たとえば、初回だけで止まっている方です。
また、2回目まで進んだ方も分けます。
さらに、半年買っていない方も分けます。
この3つに割るだけで、文面は自然に変わります。
要するに、「何を書くか」より「誰に送るか」が先です。
ちなみに、この仕分けはAIが得意な仕事です。
手順4 AI投資を測る窓を、1つだけ持つ
ここで、投資の話に戻ります。
同じ調査に、見逃せない対比がありました。
生成AIのROIを定量的に把握できているのはBtoC企業21.2%、BtoB企業11.9%
出典:同上
一方で、説明はできるという回答は多いままです。
つまり、実感と計測がずれています。
成果を説明できるとした割合はBtoC企業74.1%、BtoB企業60.0%
出典:同上
つまり、語れるのに測れていません。
そして、測れている会社は動きが違いました。
ROIを定量的に把握できている層の投資意向は97.0%、把握が不足している層は88.2%出典:同上
したがって、測れる会社ほど迷いません。
ただし、窓は1つで十分です。
まず、初回購入から90日以内の2回目の割合です。
これだけを、毎月見てください。
窓が1つあれば、AI投資の効きを数字で判定できます。
なお、窓を増やすのは習慣になってからで結構です。
手順5 AIで速くできないものを、商品に添える
最後は、差がつく場所の話です。
たしかに、AIは書く速さを上げます。
しかし、つくった人の背景までは代われません。
実は、同じ9月にこんな取り組みが始まりました。
国内9工場の技術やものづくりの背景を商品とともに伝える「JAPAN FACTORY PROJECT」が9月より始動。対象は14ブランド
出典:株式会社ワールド プレスリリース(2026年9月1日発表)
しかも、伝え方まで決めてありました。
実際、原文にはこう書かれています。
対象商品には、取り組みを示す下げ札や織ネームを付け
出典:同上
つまり、背景をモノに縫い付けています。
ここは、AIでは短縮できません。
そして、小さな会社にも同じものがあります。
たとえば、誰がどこでつくっているかです。
まず、その1枚を同梱物に入れてください。
速さで並ばれても、背景では並ばれません。
数字で見る、AI投資のいま
・業務効率化に貢献=34.6%
・マーケティングKPIに貢献=27.3%
・BtoC 30.1%/BtoB 24.4%
・短期的な事業成果に貢献=15.5%
・中長期的な事業成果に貢献=8.6%
・事業成果への到達=24.1%
・今後12カ月の投資増・新規予定=88.4%
・ROIを定量把握=BtoC 21.2%/BtoB 11.9%
・ROI把握層の投資意向=97.0%
・不足層の投資意向=88.2%
・調査対象=1,037名(BtoC 525名/BtoB 512名)
・調査期間=2026年7月28〜29日
なお、出典はいずれも同じ調査です。
発表は、2026年9月3日でした。
つまり、示されたのは道具の優劣ではありません。
むしろ、浮いた時間の返し先です。
ベルトコンベア理論から見たAI投資
ここで、私の考え方を1つお伝えします。
それが、ベルトコンベア理論です。
お客様は、階段を1段ずつ上がっていきます。
だから、こちらは次の段を先に置いておきます。
ところが、AIは段を置く仕事をしません。
むしろ、いまある段を速く回すだけです。
つまり、段が足りない会社ほど速く空回りします。
そのため、成果が24.1%で止まります。
そこで、まず段を1つ足してください。
そのうえで、AIにその段を回させます。
まとめ|AI投資の次にくる100日
今日お伝えしたことは、1つです。
AI投資の成否は、浮いた時間の行き先で決まります。
まず、浮いた時間を数えます。
次に、行き先を1つ決めます。
さらに、AIには誰に送るかを選ばせます。
そのうえで、測る窓を1つ持ちます。
最後に、速くできないものを商品に添えます。
なお、以前にAI経由の流入を測る手順もまとめました。
集めて売って終わる直線ではありません。
名簿に入れて100日通う同心円へ変えます。
AIは、直線を速くする道具です。
その速さを同心円へ向け直すのが、経営者の仕事です。
最後に、いつもの言葉で締めます。
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