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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
ファンマーケティングで、熱狂そのものはつくれません。
けれど、熱狂が生まれる条件なら設計できます。
まず、順番を整理します。
熱狂は結果であり、目標に置くものではありません。
しかし、条件は手順であり、置くことができます。
つまり、狙うのは条件のほうです。
そこで今日は、推しに変わる瞬間に共通する3つをお伝えします。
ただし、大きな予算は必要ありません。
前提|ファンマーケティングは、感情ではなく条件を扱う
ファンマーケティングというと、共感や世界観の話になりがちです。
ところが現場で効くのは、もっと具体的な3つでした。
まず、名前で呼ばれたことです。
次に、言ったことが変わったことです。
そして、先に知らせてもらえたことです。
なぜなら、この3つはいずれも「自分は他の人と違う扱いを受けた」という事実だからです。
したがって、感情に働きかけるのではなく、事実をつくるほうが早いのです。
前提|多くの会社は、全員に同じ体験を配っている
一方、現実には全員に同じメールが届きます。
しかも、宛名は「お客様各位」です。
さらに、新商品の案内は誰にとっても同時です。
そのため、3つの条件はどれも成立しません。
つまり、体験が平等であるほど、推しは生まれにくくなります。
なお、これは不公平にしろという話ではありません。
むしろ、関わってくださった方に順番を渡すという話です。
前提|ファンマーケティングの3条件を、今日の運用に落とす
そこで、次のように置き換えてください。
まず、名前です。
アンケートに答えてくださった方への返信に、氏名を入れます。
次に、変化です。
いただいた声で直した点を、その方に個別にお伝えします。
そして、順番です。
新商品は、声をくださった方に3日早く案内します。
このように、いずれも既存の運用の中で足せます。
だから、新しい施策を立てる必要はありません。
事例|20年の現場で、推しが生まれた瞬間
私は20年以上、通販の事業会社で実務を続けてきました。
年商600億円規模の通販企業で、社員として現場に立ってきました。
さらに、ゼロイチから11の事業を立ち上げています。
その中で、はっきり変化が出たのは大きな企画ではありませんでした。
いただいたご指摘を直し、そのことをご本人にお伝えした一通でした。
実際、その方はその後、購入間隔が短くなりました。
さらに、ご友人を連れてきてくださいました。
要するに、関与した実感が関係を変えたのです。
事例|「価値を売る仕組み」という考え方
私は『【小さな会社】ネット通販 億超えのルール』を書きました。
版元はすばる舎で、2017年12月18日の刊行です。
同書の第3章の章題は、「『何を言うのか?』をつくり込み、世界観・価値観を商品に投影する〜商品ではなく価値を売るための仕組みづくり〜」です。
つまり、売るのは商品ではなく価値だと申し上げています。
もっとも、価値は語るだけでは伝わりません。
だからこそ、名前・変化・順番という事実に変換する必要があります。
なぜなら、お客様は言葉ではなく扱いで判断されるからです。
前提|熱は、社内にも伝わる
さらに、見落とされがちな効果があります。
推しが生まれると、社内の空気が変わります。
実際、名指しで褒められた担当者は仕事の質が上がります。
しかも、その声は次の企画会議で引用されます。
つまり、お客様の熱は、そのまま社内の熱になります。
だから、いただいた言葉は社内にも回してください。
なぜなら、続ける力はそこから生まれるからです。
まとめ|ファンマーケティングを確かめる3つの問い
そこで、いまの自社を測ってみてください。
問1. 直近3か月で、氏名を入れて個別に返信した相手は何人いますか。
問2. お客様の指摘で直した点を、その方にお伝えしましたか。
問3. 新商品を、他より先にご案内した相手はいますか。
3つとも答えられるなら、条件は満たされています。
一方、1つでも詰まったなら、熱狂の手前で止まっています。
まとめ|今日の一手
今日やることは、ひとつだけです。
直近のアンケートで指摘をくださった方に、返信を1通書いてください。
そのとき、氏名を入れて、直した点を具体的に書きます。
その1通が、推しが生まれる条件のすべてです。
まとめ|次の段階へ
ここから先は、生まれた熱を紹介につなぐ設計になります。
ただし、つなぎ方は商材と顧客層によって変わります。
自社がいまどの段階にいるのかを、まず確かめてみてください。
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