優良顧客は「探す」のではなく「定義する」

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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて

優良顧客とは、誰のことでしょうか。

この問いに、1行で答えられる会社はほとんどありません。

まず、よくある答えを挙げます。

たくさん買ってくださる方、長く続けてくださる方、金額の大きい方。

しかし、それは結果の説明であって、定義ではありません。

つまり、集計してから初めて分かる話になっています。

そこで今日は、CRMの分析を回す前にやることをお伝えします。

ただし、新しいツールの導入は必要ありません。

前提|優良顧客とは、結果ではなく条件である

優良顧客とは、先に条件を決めておく相手のことです。

たとえば「3回以上お買い上げで、同梱物のアンケートに答えてくださった方」。

このように条件が先にあれば、今日その方が何人いるか数えられます。

一方、結果から選ぶと、数えるたびに顔ぶれが変わります。

なぜなら、金額の上位という基準は、季節や単価で簡単に動くからです。

したがって、施策を打っても効いたかどうかが分かりません。

前提|多くの会社は、優良顧客を「金額の上位」で切っている

実際、私が拝見する会社の大半は、売上上位から順に並べています。

ところが、その並びの中には一度だけ高額を買った方が混ざります。

しかも、その方は二度と戻らないことが多いのです。

一方で、毎回3,000円を淡々と続けてくださる方が下位に沈みます。

そのため、本当に大事な相手にDMが届かない、ということが起こります。

つまり、優良顧客の見誤りは、そのまま予算の見誤りになります。

前提|優良顧客の定義が、CRMの設計図になる

定義が決まると、次に何をすべきかが自動的に決まります。

たとえば「3回以上」と決めれば、2回目から3回目の間が勝負になります。

さらに「アンケートに答えてくださった方」と決めれば、声を集める仕掛けが要ります。

このように、定義は施策の順番まで決めてくれます。

だから私は、分析より先に定義を書いてくださいとお願いしています。

なお、定義は完璧でなくて構いません。

むしろ、3か月ごとに見直す前提で、まず1行書くほうが早く進みます。

事例|20年の現場で見てきた、定義がない会社の共通点

私は20年以上、通販の事業会社で実務を続けてきました。

年商600億円規模の通販企業で、社員として現場に立ってきました。

さらに、ゼロイチから11の事業を立ち上げています。

その中で、定義がない会社には決まって3つの症状が出ます。

まず、施策の効果を「売上が伸びたかどうか」でしか語れません。

次に、リピート率の話をしているのに、分母が会議ごとに変わります。

最後に、優良顧客向けの特典が、実は全員に配られています。

要するに、狙う相手が決まっていないまま、道具だけが増えていく状態です。

事例|著書で「1か月目」に置いたもの

私は『【小さな会社】ネット通販 億超えのルール』を書きました。

版元はすばる舎で、2017年12月18日の刊行です。

そこで第4章の章題に置いたのは、「1か月目に実施する『仕組みづくり』に役立つ法則18」です。

つまり、最初の1か月は売上を伸ばす月ではありません。

同書の内容紹介にも、こう書いています。

「集客をポイントやキャンペーンに依存せず、リピート率が高く、売上だけでなくキャッシュもしっかり会社に残る」通販をつくる、と。

なぜなら、依存しない状態をつくるには、誰に向けるかを先に決める必要があるからです。

まとめ|優良顧客の定義を確かめる3つの問い

そこで、いまの自社を測ってみてください。

問1. 優良顧客の条件を、社内の誰に聞いても同じ1行が返ってきますか。

問2. その条件に当てはまる方は、今日時点で何人いますか。即答できますか。

問3. 直近3か月で、その方々だけに届いた連絡は何通ありますか。

3つとも答えられるなら、CRMはすでに動いています。

一方、1つでも詰まったなら、詰まっているのは分析ではなく定義です。

まとめ|今日の一手

今日やることは、ひとつだけにします。

優良顧客の条件を、1行で紙に書いてください。

そのうえで、明日その1行を社内の誰か一人に見せてみてください。

同じ言葉が返ってこなければ、そこが出発点です。

関連記事:F2転換とは/100日ファン化計画とは

まとめ|次の段階へ

ここから先は、定義した相手をどう見つけ、どう育てるかの設計になります。

もっとも、その順番は会社の年商規模と商品特性で変わります。

自社がいまどの段階にいるのかを、まず確かめてみてください。

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これが通販コンサルティング事業の考え方になっています。

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ルーチェ代表取締役   年商600億円の上場企業の通信販売会社 で販売企画から債権回収のまで16年経験。 その後、化粧品メーカーの中核 メンバーとして5年マーケティングに参画。 大手エステ系企業の通販ビジネスのサポート で200%売上アップ。 ニュージーランドのシンボルフルーツ企業の 販促支援でレスポンス率を2倍アップ。 某健康食品会社の事業開発及び通販支援で 新規会員数が2,000名増加など、 通販ビジネスと、売れる商品開発のプロ として誰もが知る有名企業の ヒット商品の誕生に多数関わる。 売れる商品を発掘し、ヒット商品に変える 独自メソッド 「ダイレクト通販マーケティング理論」 を提唱。 中小企業から中堅企業をメインに、 企業に眠る“売れる商品”の発掘を数多く サポートしている。 国内の注目ビジネスモデルや経営者に焦点を 当てたテレビ番組「ビジネスフラッシュ」に出演。 また、著書にはベストセラーとなった、 伝説の通販バイブル(日本経済新聞出版社)がある。