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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
ニッチ商品開発で市場を創った実例として、傘メーカー小川の子ども用日傘を解説します。
2025年度10万本超・7年で50倍というニッチ商品開発の成果は、広告ではなく安全設計と学校連携から生まれました。
小さな通販・ミニマム通販が明日から真似できる手順に落とし込みます。
物価高と広告費の高騰で、小さな通販の新規獲得は年々苦しくなっています。
そんな中で「市場がなかった商品」を年間10万本まで育てた会社があります。
傘・レイングッズメーカーの小川です。
本記事では、小川の子ども用日傘を題材に、ニッチ商品開発の手順を整理します。
読み終えたとき、あなたの店の「次の柱」の探し方が変わるはずです。
ニッチ商品開発の現在地|7年で50倍という事実
まず、原典の数字を確認しましょう。
傘・レイングッズメーカーの小川が販売している、子どもの熱中症対策として製品化した「晴雨兼用子ども日傘」が好調だ。2025年度は10万本超を販売。2026年度も猛暑が続いており、販売本数は右肩上がりが予想される。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「猛暑で子ども用日傘が売れ行き好調、『Amazon』『楽天市場』『Yahoo!ショッピング』ランキング1位獲得の秘話」(大嶋喜子[執筆]/2026年7月16日公開)/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/16/16410
さらに、累計と成長率も明かされています。
発売開始から「子ども日傘」全体の出荷数は33万本。2025年度は単年度で10万2000本を販売し、発売当初の2019年度から50倍にまで成長した。2026年には「Amazon」「楽天」「Yahooショッピング」のキッズ傘部門でランキング1位を取り続けているという。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「猛暑で子ども用日傘が売れ行き好調、『Amazon』『楽天市場』『Yahoo!ショッピング』ランキング1位獲得の秘話」(大嶋喜子[執筆]/2026年7月16日公開)/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/16/16410
2018年の企画開始から、実に7年がかりの成果です。
一夜のバズではなく、積み上げ型のニッチ商品開発だとわかります。
なぜニッチ商品開発が小さな通販の武器になるのか
売れ筋市場への後発参入は、体力勝負になりがちです。
価格、広告量、在庫量。
どれをとっても、小さな会社は大手に勝てません。
一方でニッチ商品開発は、比較対象がない場所に旗を立てます。
「子ども用日傘」は、2018年当時ほぼ売り場のない商品でした。
売り場がないことは、弱点であると同時に参入障壁でもあります。
小川は7年かけて認知を育て、猛暑の追い風が吹いた瞬間に回収しました。
2026年の緊急増産対応も、原典に記されています。
小川によると、長傘・折りたたみ傘を緊急追加し、7月上旬から順次販売を開始したという。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「猛暑で子ども用日傘が売れ行き好調、『Amazon』『楽天市場』『Yahoo!ショッピング』ランキング1位獲得の秘話」(大嶋喜子[執筆]/2026年7月16日公開)/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/16/16410
需要が来てから商品を作るのでは、間に合いません。
先に旗を立てた者だけが、風を受け止められるのです。
小川に学ぶニッチ商品開発の3つの設計
原典から読み取れる設計は、3つあります。
第1に「誰を守るか」から仕様を決めたことです。
小川の「晴雨兼用子ども日傘」は、骨の先端が飛び出ていない設計(意匠登録済)で、傘本体には視認性を確保する透明窓付き。折傘は、畳むことが苦手な子どもに大きめの共袋を用意し、安全に、便利に使えるように設計している。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「猛暑で子ども用日傘が売れ行き好調、『Amazon』『楽天市場』『Yahoo!ショッピング』ランキング1位獲得の秘話」(大嶋喜子[執筆]/2026年7月16日公開)/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/16/16410
意匠登録済の安全設計は、後発が簡単に真似できません。
第2に、信頼接点から認知を育てたことです。
転機は、豊田市の小学校で「傘さし登下校」が推奨されていたことだという。小川の代表取締役社長の小川氏は校長へ直接連絡し、3年近く開発してきた日傘の効果を説明。小学1年生に日傘の使い方を伝え、1年生全員の日傘使用につながった。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「猛暑で子ども用日傘が売れ行き好調、『Amazon』『楽天市場』『Yahoo!ショッピング』ランキング1位獲得の秘話」(大嶋喜子[執筆]/2026年7月16日公開)/ https://netshop.impress.co.jp/n/2026/07/16/16410
親の意思決定に効くのは、広告より学校の推奨です。
第3に、コロナ禍でも撤退しなかったことです。
2020年は登校禁止や小売店の休業で、販売環境は厳しさを増したと原典にあります。
それでも開発と提案を続けたから、2026年の1位があります。
あなたの店でニッチ商品開発を始める手順
手順は4つです。
1つ目、既存客から「想いの強い1人」を選びます。
2つ目、その人の困りごとを使用場面ごとに10個書き出します。
3つ目、現在の商品仕様と照合し、答えていない余白を見つけます。
4つ目、その人が信頼する接点を1つ選び、先に情報を置きます。
学校、園、教室、地域団体、専門家。
広告より遅く見えて、認知の質で圧倒的に勝ります。
ミニマム通販の強みは、この深さに徹底的に付き合えることです。
まとめ|市場は探すものではなく創るもの
小川の子ども用日傘は、ニッチ商品開発の積み上げが結実した事例でした。
守りたい相手を決め、仕様を逆算し、信頼接点から集めて売る。
この順番は、規模に関係なくすべての通販に応用できます。
ファネルで言えば〔見込み客→新規顧客〕の入口を、広告以外で太くする設計です。
関連記事として、絞り込み設計やリピート設計の過去記事もあわせてご覧ください。
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