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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
購買行動は、同じお客様でも時期で入れ替わります。
しかも、それは9割以上の方に起きていました。
たとえば「この方は価格重視」と決めたとします。
その分類を、何年も使い続けていないでしょうか。
今日は、同じ人に3回聞いた調査の話です。
そして、小さな会社の届け方の順番をお伝えします。
まず、結論を先にお伝えします。
分類を決める前に、聞き直す日を決めてください。
購買行動の追跡調査で、何がわかったのか
調査を行ったのは、博報堂とBrazeです。
両社の共同プロジェクトが、2026年9月に発表しました。
博報堂とBrazeの「カウテックプロジェクト」が3,590名を対象に購買意識変動に関する追跡調査
出典:株式会社博報堂 ニュースリリース(2026年9月15日)
対象は、全国の15〜69歳の男女3,590名です。
さらに、同じ方へ時期をずらして3回聞いています。
なお、調査の時期は2026年3月6日〜17日です。
聞いたのは、購買行動の決め手となる重視点でした。
9割以上の方で、重視点が入れ替わった
結果は、とてもはっきりしていました。
ほとんどの方の答えが、途中で変わったのです。
9割以上の生活者で何らかの重視点がスイッチ
出典:ECのミカタ(2026年9月25日)
一方、1つも変わらなかった方は1割未満です。
つまり、購買行動が変わらない人は少数派でした。
平均で入れ替わった項目は、食品・日用品で6.5です。
また、ファッションは6.4、外食は6.9でした。
ちなみに、年代による大きな違いはないそうです。
若い方だけが気まぐれ、という話ではありません。
購買行動には「いつも」と「ときどき」がある
ここで、私が一番おもしろいと感じた数字です。
食品・日用品の「デザインや色・見た目の良さ」です。
常時重視率26.0%に対し、一度でも重視した生活者は69.0%
出典:株式会社博報堂 ニュースリリース(2026年9月15日)
実際、3回とも重視した方は4人に1人ほどです。
けれども、一度でも重視した方は7割近くいます。
一方で、ずっと変わらない軸もありました。
「コスパのよさ」は、3回とも重視が62.2%です。
したがって、購買行動には2つの軸が同居します。
いつも大事なものと、ときどき大事なものです。
届く場所は合っている。届く時が合っていない
さらに、企業からの案内についての数字もあります。
こちらは、届け方そのものへの評価です。
「欲しいタイミングで届く」21.5%、「受け取りやすい方法で届くことが多い」45.5%
出典:株式会社博報堂 ニュースリリース(2026年9月15日)
つまり、受け取る方法には半数近くが納得しています。
ところが、タイミングに納得した方は5人に1人です。
そこで、同社は1つの転換を提言しています。
「パーソナライズ」から「シンクロナイズ」へ、です。
要するに、「いつ・何を届けるか」を合わせます。
その時々の、お客様の購買行動に合わせるのです。
手順1 重視点を「いつも」と「ときどき」に分ける
まず、お客様が重視しそうなことを10個書きます。
価格、品質、見た目、届く早さ、量などです。
次に、それぞれに印をつけてください。
いつも大事なら◎、ときどき大事なら○です。
そのうえで、◎は商品ページの上に置き続けます。
一方、○は案内のたびに入れ替えるものです。
手順2 購買行動を聞き直す日を3回決める
今回の調査は、3回聞いたから変化が見えました。
ですから、これを御社の顧客対応に移します。
具体的には、買った直後と30日後と90日後です。
この3回を、聞き直す日として先に決めます。
なぜなら、気が向いたら聞くでは後回しになるからです。
日付で決めれば、同じ物差しで比べられます。
手順3 問いは1つだけにする
また、聞き直す問いは1つで十分です。
「今回、いちばん大事にしたことは何でしたか」です。
そして、選択肢は手順1の10個から5つに絞ります。
自由記述は、あっても最後に1行だけです。
なお、問いが増えるほど答えは返ってきません。
1問なら、同梱のはがきやLINEでも聞けます。
手順4 答えが変わった方には中身を入れ替える
たとえば、1回目は「価格」と答えた方がいます。
ところが、2回目は「見た目」と答えたとします。
その場合、次もクーポンを送るのは少しずれています。
むしろ、新しいパッケージの写真を送ってみます。
ただし、送る日や方法まで変える必要はありません。
変えるのは、封筒の中身だけで構いません。
手順5 「参考になった」案内を型にする
さらに、調査にはもう1つ興味深い結果があります。
案内を「とても参考になる」と答えた方の数字です。
実際、その層は入れ替わりが少なめでした。
食品・日用品では、平均3.6項目にとどまります。
もっとも、どちらが原因かまではわかりません。
それでも、今に合う案内は軸をぶれにくくすると読めます。
そこで、案内のあとに1問だけ聞いてみてください。
「今回のご案内は、お役に立ちましたか」です。
数字で見る、購買行動の入れ替わり
ここで、今日の数字を並べておきます。
いずれも、博報堂のリリースで公表された数値です。
まず、対象は全国の15〜69歳の3,590名です。
そのうち、9割以上で重視点が入れ替わりました。
次に、見た目を3回とも重視した方は26.0%です。
しかし、一度でも重視した方は69.0%でした。
最後に、欲しい時に届くと答えた方は21.5%です。
受け取りやすい方法で届く、の45.5%の半分以下です。
『億超えのルール』が売上加速を3か月目に置いた理由
ここで、拙著の目次を1つご紹介します。
2017年に、すばる舎から出した本です。
第6章 3か月目に実施する『売上加速』に役立つ法則15
出典:すばる舎 書誌ページ『【小さな会社】ネット通販 億超えのルール』(章題の引用)
つまり、加速の章は3か月目に置いています。
1か月目は仕組みづくり、2か月目は商品企画です。
今回の調査で、この順番の意味が言葉になりました。
加速は、お客様を知ってからなのです。
そして、知るとは一度調べて終わりではありません。
むしろ、聞き直し続けることが知ることです。
分類で決めつける直線から、今に合わせる同心円へ
まず、直線は分類を決めて同じ案内を送り続けます。
そのため、お客様の「ときどき」が見えません。
これに対して、同心円は聞き直すたびに広がります。
答えが届け方に戻るので、信頼が積み重なります。
さらに、集めて売るの「集める」も変わります。
名前だけでなく、お客様の今の状態を集めるのです。
まとめ|購買行動は、分類ではなく今の状態で見る
最後に、今日の要点をまとめます。
同じ人でも、3回聞けば購買行動の軸は入れ替わります。
まず、重視点を「いつも」と「ときどき」に分けます。
次に、購入後100日に聞き直す日を3回決めます。
そして、答えが変わった方には中身を入れ替えます。
これが、100日ファン化計画の耳を澄ます日です。
だからこそ、分類で決めつける直線から離れます。
今の状態に合わせる、同心円ファネルへ移ります。
そして、いつもの一言で締めます。
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