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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて
決済エラーがお盆商戦で7月比約2倍に増えるという分析結果が出ています。
エラー要因の約47%は3Dセキュア認証の失敗でした。決済エラーの構造と、
小さな通販が広告費を無駄にしないための決済環境チェックの手順を、
通販コンサルの視点で具体的に解説します。
通販の売上対策というと
多くの方が広告と商品ページの改善を思い浮かべます。
しかし、その2つを磨いても売上が漏れていく場所があります。
カートの先にある、決済の画面です。
本記事では、お盆商戦を目前に公表された決済エラーの分析データを手がかりにします。
読み終えるころには、この週末にやるべき点検項目が具体的になっているはずです。
見過ごされてきた課題|決済の成功率は誰も見ていない
まず現状の整理から始めます。
EC運営の現場では、アクセス数・CVR・広告のCPAは日常的に確認されています。
一方で、決済が最後まで通った割合、つまり承認率を定点観測している店は多くありません。
決済は「システムが勝手にやってくれるもの」という思い込みがあるからです。
その思い込みに、具体的な数字が突きつけられました。
決済最適化SaaS「YTGuard」を提供する株式会社YTGATEは、利用加盟店における約1,000万件の実取引データをもとに、2025年6月~10月の決済エラー動向を分析した結果を公表しました。
特定日に集中する大口取引を除いた取引ベースで見ると、7月のエラー率は6.76%だったのに対し、8月は11.76%まで上昇しました。とりわけお盆期間に限れば13.62%に達し、7月比で約2倍の水準となっています。
出典:Commerce Innovation「EC決済エラーがお盆期間に急増?7月比2倍の見通し YTGuard分析」/ https://tsuhan-ec.jp/article/2026/08/04/1524.html
なお、この数字はYTGATEの自社データ分析としての発表です。
お盆期間(8月13〜21日)は、およそ7〜8件に1件の決済が通らない水準になります。
セール企画を組み、広告を増やし、せっかく集めたお客様の1割超がレジ前で消える計算です。
これほど大きな漏れが、多くの店で「見えない損失」のまま放置されています。
なぜお盆に決済エラーが増えるのか
理由を掘り下げます。
同分析は、エラーの内訳と繁忙期特有の構造を示しています。
決済エラーの理由を分類したところ、要因を特定できたエラーのうち最も多かったのは「3Dセキュア認証の失敗」で約47%、次いで「カード会社による非承認」が約40%を占めました。
出典:Commerce Innovation「EC決済エラーがお盆期間に急増?7月比2倍の見通し YTGuard分析」/ https://tsuhan-ec.jp/article/2026/08/04/1524.html
主戦場は、カード番号の打ち間違いではなく本人認証と審査の「つなぎ目」です。
さらに同社は、繁忙期特有の事情も指摘しています。
キャンペーンをきっかけに、普段あまりECを使わない層の流入が増えるという点です。
こうした不慣れなお客様ほど、3Dセキュア認証やカード情報入力でつまずきやすいと分析されています。
ここで立ち止まって考えたいことがあります。
繁忙期に初めて来てくれた不慣れなお客様は、本来いちばん大切にすべき新規顧客です。
その方々が最初の買い物体験でつまずけば、2回目の購入はまず期待できません。
決済エラーは目先の売上だけでなく、将来のリピートとLTVまで削っているのです。
また、エラー全体の約4割は要因が未分類とされています。
認証画面まで進みながら、完了できずに離脱したお客様が相当数含まれる可能性があるそうです。
数字に表れているのは、氷山の一角かもしれません。
決済エラーを減らすための点検手順
ここからは、小さな通販でも実行できる点検手順を紹介します。
前提として、希望の持てる指摘があります。
有効期限やセキュリティコードの入力誤りなど、繁忙期に増えるタイプのエラーほど再挑戦による復帰の可能性が高いとも指摘しており、商戦のピークを迎える前に3Dセキュアの運用設計やPSP設定、不正検知ルールを含めた決済環境を点検しておくことが重要だとしています。
出典:Commerce Innovation「EC決済エラーがお盆期間に急増?7月比2倍の見通し YTGuard分析」/ https://tsuhan-ec.jp/article/2026/08/04/1524.html
エラーになったお客様は、買う気を失っていない「復帰待ち」の状態です。
だからこそ、次の順番で点検してください。
手順1は、テスト購入です。
自分のお店で実際に買ってみて、スマホで3Dセキュア認証まで通れるか確認します。
手順2は、エラー文言の確認です。
「エラーが発生しました」だけの表示では、お客様は原因も次の行動もわかりません。
別のカードや別の決済手段を案内する一文があるかを見てください。
手順3は、カート保持の確認です。
エラー後にカートが空になる仕様は、復帰の可能性を自ら断つ設計です。
手順4は、承認率の定点観測です。
決済代行会社(PSP)の管理画面でエラー件数と承認率を月次で確認する習慣をつくります。
手順5は、決済手段の逃げ道づくりです。
カード決済が通らないときのために、コンビニ払いや後払いなど代替手段の見せ方を整えます。
お盆は物流も詰まる|案内の一言が信頼をつくる
もう1つ、この時期ならではの注意点があります。
ヤマト運輸は、8月8〜16日に交通渋滞などで荷物の遅れが生じる可能性を公表しています
(出典:ネットショップ担当者フォーラム/2026年8月7日)。
決済が通っても、配送への不安や不満が残れば顧客体験は損なわれます。
「お盆期間はお届けが遅れる場合があります」という一言を、今のうちにサイトへ載せてください。
先回りの案内は、クレームを防ぐだけでなく、誠実な店という印象を残します。
なお、同分析では秋商戦が本格化する10月末にも第2のピークが確認されています。
10月31日にはエラー率16.87%を記録したとされ、お盆の点検はそのまま年末への備えになります。
まとめ|広告より先に、レジを直す
集客の蛇口を全開にする前に、バケツの穴をふさぐこと。
決済エラーの点検は、まさにこの順番の話です。
お盆のピークは8月13日から始まります。
この週末のテスト購入と点検が、繁忙期の売上とその後のリピートを守ります。
まずは今夜、自分のお店で1件買ってみてください。
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