繁忙期の広告費を半減しても売上を維持|フルーツギフト「蝶結び」に学ぶ割引に頼らないCRM

CRMとは|繁忙期の広告費を半減しても売上を維持。フルーツギフト「蝶結び」に学ぶ、割引ではなく「大切な日」を届ける設計

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From:通販プロデューサーの西村公児
自宅の仕事部屋にて

CRMとは、お客様との関係に合わせて便りを届ける取り組みです。
たとえば、誕生日のクーポンを思い浮かべる方も多いはずです。

ところが、割引に頼らない発信を心掛けるギフト店があります。
そこで、今日はその記事と公式の案内を一緒に読みます。

まず、私の考えを先にお伝えします。
CRMは、お客様の「大切な日」を預かることだと考えます。

ですから、割引で呼び戻すだけの仕組みではありません。
そのため、聞くことも届ける中身も変わってきます。

繁忙期の広告費を、広告最適化とCRMで半減した蝶結び

まず、取り上げるのは京都市の「蝶結び」です。
そして、運営するのは株式会社レトロスペクトです。

また、出産祝いなど贈るためのフルーツを扱っています。
なお、代表の杉下峻吾さんは2020年にお店を開きました。

さらに、日本ネット経済新聞が10月17日に報じました。
今日は、この記事が出発点です。

フルーツギフトEC「蝶結び」を展開するレトロスペクトは、繁忙期である7月・8月において、売り上げを維持しながら広告費を半減させた。ウェブ広告の最適化と、既存顧客へのCRM施策が奏功したという。
出典:日本ネット経済新聞「フルーツギフトEC『蝶結び』のレトロスペクト、CRM施策が奏効 広告費半減も売上維持」(2026年10月17日・要旨)

ただし、理由は広告の最適化とCRMの2つです。
しかも、私が確認できた範囲では内訳がありません。

したがって、CRMだけの成果とは読まないでおきます。
むしろ、2つが重なった結果として受け止めます。

CRMで割引に頼らない理由

次に、記事が伝えるCRMの中身を見ます。
それは、繁忙期でも売上の半分を占めるギフトカードの話です。

繁忙期の売り上げの半分をギフトカードが占め、繁忙期以外はその割合がさらに高い。そのため、メルマガやLINEでは、キャンペーンや割引などの価格訴求ではなく、「蝶結び」の世界観が伝わる発信や、利用者のロイヤルティに合わせた発信を心掛けている。
出典:同記事(要旨)

さらに、結婚記念日などに合わせて便りを出しています。
このように、届けるタイミングも工夫しているそうです。

また、杉下代表は記事の中で価格について語っています。
それは、安さでギフトを選ぶ人はいないだろう、という言葉です。

また、2026年6月期の売上高は1億5,000万円でした。
そして、今期は1億8,000万円の見込みだそうです。

なお、利益をしっかり確保していきたい考えだそうです。
加えて、記事はウェブ広告の最適化にも触れています。

大切な日をひとつ登録していただく

そのうえで、お店の公式の案内も見ておきます。
実は、5月に新しい仕組みを始めていました。

蝶結びのマイページから「大切な日」をひとつ登録できる機能を用意した。登録した日が近づいたら、蝶結びから事前に知らせる。利用者の95%以上がギフト用途で、自分の誕生日のクーポンより「贈りたい大切な方のその日」を一緒に大切にしたいと考えた。
出典:蝶結び 公式サイト「…記念日登録をはじめました」(2026年5月12日・要旨)

なお、登録する項目は日付と内容の2つだけです。
そして、知らせは公式LINEから届きます。

なぜなら、メールでは日付ごとの自動送信が難しいからです。
そこで、確実に届くLINEを選んだと説明しています。

たとえば、結婚記念日やお孫さんの誕生日を登録できます。
また、登録した方にはささやかな贈り物もあるそうです。

ただし、お店は販売やリピートのためではないと書いています。
だからこそ、売る技としては読まないでおきます。

なぜ、割引ではなく「その日」なのか

ここからは、私の読み方です。
まず、私が確認できた範囲では記念日登録の効果は示されていません。

そのため、記念日で広告費が減るとは考えません。
そのうえで、気になったことがあります。

それは、ギフトを買う日はお客様が決めていることです。
たとえば、結婚記念日は割引がなくてもやってきます。

すると、呼びかける理由は割引でなくてもよいはずです。
もっとも、これは私の考えです。

だからこそ、CRMは「その日」を預かることと考えます。
私は、そう読みました。

手順1 注文のときに贈る理由を聞く

まず、ここからの手順は私からのご提案です。
そして、最初に贈る理由を1つうかがいます。

たとえば、出産祝いや誕生日から選ぶ形にします。
なお、答えるかどうかはお客様に任せます。

また、聞くのはお客様ご自身の誕生日ではありません。
あくまで、贈る相手の何の日かをうかがいます。

手順2 大切な日をひとつ登録する

次に、大切な日を登録する場所を用意します。
ただし、最初はひとつで十分です。

そして、項目は日付と内容の2つにとどめます。
なぜなら、聞くことが少ないほど答えやすいからです。

なお、記念日は大切なお客様の情報です。
そこで、何のために使うかを示し、迷えば専門家にご確認ください。

手順3 その日の前に届く道を決める

さらに、何日前にどの手段で知らせるかを決めます。
たとえば、蝶結びは確実に届くLINEを選びました。

そこで、自社でいちばん届く手段を1つ選びます。
また、選ぶ時間を見込んで早めに知らせます。

なぜなら、ギフトは選ぶ時間も届ける時間もかかるからです。
つまり、当日の知らせでは間に合わないことがあります。

手順4 便りに割引ではなく選ぶ時間を入れる

そして、便りの中身から割引を外します。
その代わりに、「もうすぐですね」と添えます。

さらに、季節のおすすめと選び方のヒントを届けます。
たとえば、去年贈ったものを添えるのも一案です。

そうすれば、同じものか違うものかを考えやすくなります。
いわば、選ぶ手間を少しだけ引き受けるわけです。

手順5 CRMの成果を毎月1行で残す

続いて、確かめ方を決めておきます。
まず、広告費と既存のお客様の売上を並べます。

なぜなら、私が確認できた範囲では内訳がなかったからです。
つまり、自社の数字は自社で確かめるしかありません。

そこで、毎月同じ形で1行ずつ書き留めます。
こうして、割引に頼らない影響を見ていきます。

割引の直線から、大切な日の同心円へ

ここからは、私の読み方です。
まず、直線は割引のたびにお客様を呼び戻します。

そのため、割引がなくなると便りの理由も消えます。
これは、記事ではなく私の見方です。

これに対して、同心円は大切な日のたびに巡ります。
すなわち、その日が来るたびに思い出していただけます。

だからこそ、CRMは会話の仕組みになりえます。
私は、そう読みました。

ここは、お店の意図とは別に、私からのご提案です。
大切な日を、100日ファン化計画の2回目の入口に置きます。

まとめ|CRMは大切な日を預かること

では、今日の要点をまとめます。
蝶結びは繁忙期に、売上を維持しながら広告費を半減していました。

ただし、理由は広告の最適化とCRMの2つです。
そして、ここからの手順は私からのご提案です。

まず、注文のときに贈る理由を1つうかがいます。
次に、大切な日をひとつ登録していただきます。

さらに、その日の前に届く道を決めておきます。
そして、便りには割引ではなく選ぶ時間を入れます。

また、成果を毎月1行で書き留めます。
こうして、割引の直線から大切な日の同心円へ移ります。

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今日は、お客様が何の日に買うかを確かめてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ルーチェ代表取締役   年商600億円の上場企業の通信販売会社 で販売企画から債権回収のまで16年経験。 その後、化粧品メーカーの中核 メンバーとして5年マーケティングに参画。 大手エステ系企業の通販ビジネスのサポート で200%売上アップ。 ニュージーランドのシンボルフルーツ企業の 販促支援でレスポンス率を2倍アップ。 某健康食品会社の事業開発及び通販支援で 新規会員数が2,000名増加など、 通販ビジネスと、売れる商品開発のプロ として誰もが知る有名企業の ヒット商品の誕生に多数関わる。 売れる商品を発掘し、ヒット商品に変える 独自メソッド 「ダイレクト通販マーケティング理論」 を提唱。 中小企業から中堅企業をメインに、 企業に眠る“売れる商品”の発掘を数多く サポートしている。 国内の注目ビジネスモデルや経営者に焦点を 当てたテレビ番組「ビジネスフラッシュ」に出演。 また、著書にはベストセラーとなった、 伝説の通販バイブル(日本経済新聞出版社)がある。